ツイッター paper.li Vol.4

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弊社ツイッターアカウントの一つ @WSjp_insight のRTによる paper.li 掲載記事7件を貼っておきます。

Irish economic growth | @RTEbusiness

Ireland’s national accounts | @ucddublin @Aidan_Regan

Soon Your Smart Car Will Also Be an Amazon Locker | @BloombergCA @ElisBehrmann @rweiss5

2016 @BSAnews GLOBAL CLOUD COMPUTING SCORECARD (pdf) | @invest_canada

IMF Backs More BOJ Easing If Coupled With Comprehensive Reforms | @business @RichMiller28

Nagasaki, 1945: “The world did not need your experiment” | @jricole

Rio 2016: What Olympic sports taught 8 leaders about successfully running a business | @Inc @JustinJBariso

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.8

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Vol.8 金融革命の度合と限界(第4章-1)

 証券化に係る最も最近の根本的な技術革新は、1990年代半ばに始まり、J.P.モルガンが関係している。決定的だったのは、1997年に着手された Broad Index Securitized Trust Offering (BISTRO) であった。この制度では、元々の債権関係が細分化され、簿外単位で証券化され、Structured Investment Vehicle (SIV) として取引された。21世紀に入ると、証券化は不動産ビジネスの形を変え始めた。サブプライム・モーゲージは、認証後に債権に何が起こっても認証者が責任を負わないものであった。
 2005-07年には、5400億ドルの抵当化債務及び不動産証券が創り出された。2009年初期までにはこれらの内1020億ドルが整理され、優先債の32%、メザニン債の5%しか回収されなかったことになる。ジョージ・ソロス曰く、合理的期待形成モデルへの過度な思い入れについては、経済学者は投資銀行員と同様に責任があり、その間違いの代償を払うべきである。

参考
Robert Lucas, rational expectations, and the understanding of business cycles | @LarsPSyll
LIFE AFTER “RATIONAL EXPECTATIONS”?: Imperfect Knowledge, Behavioral Insights and the Social Context [PDF] | Roman Frydman and Michael D. Goldberg
The New Paradigm for Financial Markets: The Credit Crisis of 2008 and What It Means [PDF] | George Soros

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.7

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Vol.7 2008年世界金融危機(第3章-3)

 第三に人の流れの減少の面である。
 2008-09年の急速な貿易の収縮においては、グローバルな相互の繋がりを縮小させることが政策として選択されたのでは決してなかったが、外国人の求職に反対する国民が英独では過半数を超えるなど国民感情の転換はあった。
 また、2008年には自国に移民が押し寄せ労働市場が崩壊し得るグローバリゼーションの時代になっており、新興国が自国のみで破綻していた1990年代よりも先進国の不安は遥かに大きく、先進国は新興国にカネ・モノ・労働力の市場において徹底した対策を要求していたが本来効果のある対策も徐々に効果的でなくなった。

(あくまで参考:The Rise and Fall of Pyramid Schemes in Albania | Christopher JervisThe Free Movement of Workers in an Enlarged European Union: Institutional Underpinnings of Economic Adjustment | IZAFact Sheets on the European Union | European Parliament

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.6

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Vol.6 2008年世界金融危機(第3章―2)

 第二に、モノの流れの減少の面である。
 特に、リーマン崩壊の端緒において銀行信用が収縮し貿易金融が儘ならなくなったところ、多くの先進国では半官の金融機関が貿易保証を出せたが、同様のことをできた新興国は殆ど無かった。そのため、アジア・ラテンアメリカ諸国は、買い手が居ても先進国に輸出できなくなってしまった。そして、生産拡大のための精密機械などの輸入もできなくなり、それらを輸出していた日独の輸出は2008年第4四半期には激減した。
 そして、貿易が減ると人は貿易依存を減らそうとするという脱グローバリゼーションの悪循環に陥った。これは、理想的な防衛手法ではないにせよ、デフレーションの増殖を国境で食い止める非常に満足の行く次善の策であった。開放経済では、需要が自国の枠から漏れ外国に職を創出し税も外国政府に行ってしまう “leaky Keynesianism”(漏れるケインズ主義。あくまで参考:Fixing the Economy? Like Filling a Leaky Bucket | @TheRagBlog。)になることがあるためである。
 加えて、欧州では、通貨統合のためのマーストリヒト条約の中核である、公債発行額をGDPの3%以内、公債発行残高を60%以内とする財政ルールは、ケインズ的反循環政策(景気刺激策)を採らねばならない危機においては、放棄されねばならなかったが、それが可能な仏独と不可能な希伊葡に分かれるなど、意思決定力が麻痺してしまった(あくまで参考:Guest Post by Timothy King: Keynesian Policies Under the Fiscal Treaty | Phillip Lane @irisheconomyieGoverning hand: Philip Lane takes charge of Central Bank in recovering economy | @BeesleyIT)。

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.5

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Vol.5 2008年世界金融危機(第3章―1)

 2008年金融危機が先鋭化するにつれ、20世紀のGreat Depression(世界大恐慌)時の下降局面を想起させる脱グローバリゼーション現象が出てきた。カネ、モノ、人、の流れの減少である。

 第一に、カネの流れの減少である。
 米国の金融機関は、“lender of last resort”(最後の貸し手。参考:Central banks as lender of last resort: experiences during the 2007-2010 crisis and lessons for the future | Dietrich Domanski, Richhild Moessner, and William Nelson。)として金融当局や中央銀行を当てにしているにもかかわらず、国内向けには必ずしも貸し出しに積極的にならなかった。このため、例えば、米国政府によるAIGの救済で恩恵を受けたのは、大口の取引を有していたドイツ銀行、クレディ・リヨネ、UBSと外国金融機関であった。金融危機は、米国において、国際金融の繋がりへの根本的な疑問を呼び起こした。
 また、米国外からも、RBSのような損失が出た金融機関について「RBSの損失の殆ど全ては、米国内での営業上の住宅ローン担保証券商品などのサブプライム・モーゲージにおけるものであり、蘭ABN Amroを吸収したことによる(参考:Banking bailout: The rise and fall of RBS | Gordon Rayner)。英国国民のカネで銀行がこのような無責任な経営をしたことは、間違いだ。」とのブラウン英首相(当時)による批判があった。このとおり、英国政府による救済の重要部分は、RBSの外国支店や外国での事業を売却することであった。

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.4

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Vol.4 第2章-2  

 他方、1931年のdisasterでは、容易な解決策は無かったが、ハイパーインフレーション(参考:In today’s debt crisis, Germany is the US of 1931 | @flindner23)などを引き起こした愚策の後の銀行のバランスシートの悪化が原因であると明白であった。メガバンクが崩壊した欧州が、小規模地域銀行が主体の米国での不安を煽って、崩壊に導いたと言える。
 一つの解決策としては、1944年のブレトンウッズ会議(参考:Establishment of the Bretton Woods System | @AtlantaFed)での中心的議題であった、逆行しているカネの流れの封じ込めがあったが、民主主義の時代には難しかった。
 もう一つは、1930年代にゴットフリート・ハバーラー(Gottfried Haberler (by @mises))など何人かから指摘された、固定為替制は通貨危機に対して脆弱であるので、為替変動制に移行することであったが、金融制度の未発展国の国民は自国では自国通貨を長期的に調達することができず、常に為替変動リスクに晒されるというものである。尤も、21世紀初頭には、1929回避のための通貨政策と共に、1931回避のための金融機関なども整備されてきた。

日本のガラパゴス症候群 Vol.3(産業構造 | The Information Technology and Innovation Foundation)

本稿テーマの産業構造は、ガラパゴス化と関連はあると考えますが、直接的と言うよりは間接的なものかと考えております。また、この大きなテーマは、弊社が初期段階で承る基本的業務の範囲外であるため、深くは触れません。さらに、もちろん改善改革に向けた事実抽出等のために言わざるを得ない場合がありますが、英語で(国外に向けて)日本の弱点を声高に言うのは好みではありません。他方、日本にとって良くない情報が英語で世界的に公然と日常的に出されているという重みを認識しておく必要があるように考えますので、本稿でも日本語で簡単に挙げておきます。

@ITIFdc(English) が出してから五年半経つらしい The Good, The Bad, and The Ugly (and The Self-Destructive) of Innovation Policy | Stephen J. Ezell & Robert D. Atkinson(English) 30-31頁では、「…日本は本気で非貿易分野の成長に力を入れたことがないので、日本経済の約四分の一を占め世界に名を馳せる輸出者たる製造業だけが日本では成長し、世界レベルのサービス業が存在しないことが目を引く。….輸出外需頼みの国は、輸出市場が飽和してしまえば逞しいサービス業を持つ国に抜かれ衰えてしまう『一つの芸当しかできない子馬』となるリスクを孕んでいる。」とされています。内容が正しいように感じられてしまう現状が改善され、『日本は改革されて真に強くなり、one-trick ponyではなくなった。』、と書かれることになるよう望んでおります。

日本のガラパゴス症候群 Vol.2(Monetary Policy et al. | Milken Institute)

一般論として解決策の検討に入る前に(評価の入らない)事実を正確に把握することが必要であるところ、本件でも事実の捻出のためしばらくこういうものが続きます。

このパネルディスカッション Milken Institute Global Conference は今月行われたものであり、玉石ある中で上質のものであると感じましたので、ご紹介します。何だかんだ言っても世界の動きを創り続けている北米欧州では日本がこのように認識されているということもよく分かりますし、とりわけこの方の日本に係る認識は全般に正しいように感じました。なお、少なくとも私自身は決して日本も含めてQEその他の努力を否定する訳ではありません。

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.3

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Vol.3 1929年と1931年(第2章ー1)

 1929年と1931年は対照的であった。
 1929年の崩壊は、公開市場操作(参考:Open Market Operations (OMOs))による流動性の増加(参考:Market Liquidity)と伝統的な通貨政策(参考:The Federal Reserve’s Unconventional Policies)という二つの非常にもっともな解決策があったが、原因は未だ解明されていない。正確には、原因の合理的な説明として二つ可能性のあるものがあるが、必ずしも満足なものではない。

 その一つは、投資家が米国経済停滞の予兆を見て、1907年10月の崩壊などを想起し、それに対応して投資を控え、世界大恐慌に陥ることとなったというもの。しかし、例えば、崩壊初期の1930年における消費の落ち込み30億ドルのうち13億ドルしか崩壊パニックによっては説明が付かない。
 もう一つは、個人や会社がカネを借りる際の担保がパニックにより減り、世界大恐慌の特徴とされる(証券投資などに回すために銀行から預金が大量に引き出される)金融仲介機能の崩壊(参考:Credit Availability and the Collapse of the Banking Sector in the 1930s)を引き起こしたというもの。しかし、ロバート・シラー教授(参考:Yale@RobertJShillerProjectSyndicate)も言うように、歴史的比較からの崩壊の想起無くしては語れない。欧州やアジアにパニックが広がらなかったのが驚きではあるにしても。

“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.2

Vol.2
 globalization グローバリゼーションとそれによる反動・崩壊の傾向は、以下のとおりです。
 1.世界についてのユビキタスな理解の仕方であるグローバリゼーションを分析手法として固定的に捉えていた人達は、そのvolatilityとinstabilityを理解するのに失敗した。
 2.グローバリゼーションは、モノ・人・資本の国際的移動のみならずideasの転移やテクノロジーの転回にも関連するので、人々の嗜好にまで影響しそれを再構築する。
 3.結果、value(価値、価値観)に係る継続的な確信の無さを、一時的にも長期的にも齎す。経済的現象を遥かに超えるものである。
 4.グローバリゼーションは非常に突然に価値の変更を伴う周期的な金融大惨事に対して脆弱であるため、大惨事の間に人々の価値の再評価が起きてしまう。
 5.そこで、人々は、世界が複雑に相互に関連している模様を見始める。
 6.価値の再評価には、deflation デフレーションinflation インフレーション、そしてその両者が同時に起きる統合失調的状態のような通貨の(monetary)根本的な不安定さも含まれる。
 7.この不安定さは、gold standard 金本位制であれ管理通貨制であれ、通貨の管理のための専門的力量につき疑問を想起させる。
 8.そこで、今日、人々は、1920年代30年代のGreat Depression 世界大恐慌を回想することとなる。
 9.政治と経済はほどけない形で本来的に繋がっており、政治がグローバリゼーションの危機への対処のための市場メカニズムへの代案を提供する。
 10.崩壊が起きると、再構築は極めて難しい。価値の再生には時間がかかる。
 これらの指摘の上で、当世のグローバリゼーション(第1章)、戦間期(1919-1939年)の崩壊(第2章)、から第6章まで、著者の洞察などが書かれています。次回以降、代表的な部分を挙げます。