“The Creation and Destruction of Value” 価値の創造と破壊 Vol.17

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Vol.17 パワーポリティクスの重要性(第5章-7)

 『今世紀の米国』とも言われる中国は、当初は中小民間企業の発展による近代経済の奇跡を起こしていたが、1990年代までには大手国営企業が民間企業を邪魔するようになってしまい、世界で最も近代的な都市と評されることもある上海は、中国で最も非起業的な都市とも言われている。
 また、中国は、IMFやWTOにおける自国の国際的影響力が国力ほど大きくないのではないかという心配をしている。戦間期に米国が、古き覇権国であった英国のパワーの道具かのようで英国の利益に直結していた国際連盟に、心地悪さを覚えたのと同様である。
 そして、2009年初期のベストセラー『不幸な中国』は中国が超大国として自国の権利を主張することを促し、2008年10月24日のASEM直前には胡主席(当時)は構築される国際秩序においてより大きな声で中国のリーダーシップを発揮していくと約束している。2009年3月には、世界の中心国家たる中国は、米ドルの将来の役割の不透明さを取り上げ、世界の中心国家で無かったフランスが1960年代に主張していた基軸通貨をドルから総合的準備通貨へ変更する計画を持ち出したりもした。

あくまで参考
Capitalism with Chinese Characteristics – Entrepreneurship and the State (PDF; 2008) | YASHENG HUANG @MITSloan
Is China the New America?: The Great Depression made the United States the world’s unquestioned financial leader. The current crisis can do the same for China. (3/25/2009) | Harold James @ForeignPolicy
Towards a new reserve currency system? | @HrReisen @OECD_Centre @OECDObserver


投稿者: ワールド ソルーションズ

国際的な諸問題の解決に結び付き得るよう、国際事情を少しずつ読み解きます。