U.K. イギリス Vol.2(UK’s Referendum on EU Membership イギリスEU残留国民投票 Vol.1)

イギリスのEU残留国民投票(6/23)は、“Why the UK should stay in a reformed EU” 首相と国民との対話集会 でのキャメロン首相の定性的な主張の大筋のとおり、統計の精緻な分析に基づき定量的な説得力を持たせるというのが困難な性質のものかと考えられます。

確かに、EU非加盟国であるノルウェー(参考:Norway & EU & EEA)が国民一人あたりいくら払ってEU市場に入り、いくら売り上げていくら利益が出ている、EU加盟していればそれぞれの額はこうなっている、などと聴衆に訴えられればベストであったとは考えます。しかし、上記性質に加えて、そもそも本来的には、現状をひっくり返すと良くなる点を具体的・明確に示す証明責任はひっくり返したい離脱派にあり、できなければ “論理的には” 離脱派の負けです。
とは言え、政治・投票ですから、論理的或いは科学的に正しい方が勝つとは限りません。そこで、その点を大いに考慮してだと思われますが、あくまでこのビデオ二回と今まで部分的に見た他の映像による個人的印象としては、今まで対峙した各党党首等より非論理的にムードで訴える点でも勝っているように感じます。

今月どのような動きになるか、そして、投票後に投票結果が及ぼす波状的・連鎖的影響も、適宜追って参ります。〔リンクは全てEnglish。UK’s referendum on EU membership | Department of Foreign Affairs and Trade, Ireland に残っている文書も参考になります。〕


投稿者: ワールド ソルーションズ

国際的な諸問題の解決に結び付き得るよう、国際事情を少しずつ読み解きます。