日本のガラパゴス症候群 Vol.4(勤務等形態)

本稿の勤務・雇用・経営という大きなテーマについても、基本的には弊社が承る業務の範囲外であるため、深くは触れません。二十年以上に亘って感じてきた点と関連情報を日本語で簡単に挙げておきます。

日本をガラパゴス化・停滞させているのは、正に日本式の勤務・雇用・経営であると感じています。例えば、ネット検索で見つけた出口治明ライフネット生命保険代表取締役会長blog(日本語)は端的に状況を表しており、この原稿から二年半経った今でもさほど大きな変化は無いように定性的には感じられます。企業も政府も組織を動かすのは人間ですから、個々の人間の能力が努力等によって発揮向上されまたそうされ易い合理的な状況ができているようにしておかなければ組織全体が停滞する、というのは論理的です。そして結局、個々の停滞が国全体の停滞となります。さらにざっくり言うならば、この点も定量的検証等が必要ですが、東西冷戦時代の右肩上がり成長の成功記憶がある日本は、今までやってきた延長上でのガラパゴス化に走り易いように感じられます。

そろそろ、まず、社会全体の大きな建前だけは、完全成果主義に一気に変えてしまわないと、個人の能力が伸びず、会社も潰れ、日本経済もさらに停滞するように感じています。成果や能力などを判断するのは人間ですし、組織や業務などによって判断基準ももちろん違うので、一律に同じ方向に同じ速度で変わっていくはずがなく、そこはやはり個別の人間や組織などに任せるしかありませんが。


投稿者: ワールド ソルーションズ

国際的な諸問題の解決に結び付き得るよう、国際事情を少しずつ読み解きます。